dAAIWiƋJ

欅杢の未来予想図-その3

以前、欅杢目の厨子を2つほどご紹介しました。

欅杢だけだと天然の限りある資源なだけに、無くなった場合の別パターンを開発する必要があると思い立った私。

という事でタモの柾目とローズウッドを交互に接ぎ合わせ葉っぱのようなイメージの扉を作ろうと試みたのが下の厨子です。

これが、なかなか難しい。このま接いだけで扉を作ると大きくそってしまう。やはり、芯を挟んで3枚張りが基本だ。

で、この斜めの方向を間違うとものすごい反り方をしてしまいます。何度かの試作してようやく形になったのがこの写真です。

ただ、これを作るのに40時間強もかかってしまうという大きな問題が立ちはだかっています。

どれも実用にはまだまだですが、時間を見つけてはこんな事をしています。

欅杢の有効利用として始めた厨子の開発、厨子という文化的な見地も加わり開発の難しさを味わっています。

ハウス型厨子

なお、平成25年度とちぎデザイン大賞に応募して入賞しています。

栃木デザイン大賞パンフレット

普通の職人が作る仏壇

私たちは、地方の普通の特注専門の家具屋です。

昔の大田原にいた家具職人だったら普通にこの程度の仏壇は作れていました。

その職人も60歳をとうに越し引退間近です。

この家具は、新潟県村上市(旧山北町)のお客様。ありがたい事です。

頼んで頂けるお客様がいてこそ技術もつないでいける。何とも皮肉な話です。

P1010224

P1010225

欅杢の未来予想図ーその2

昨日は、少々感傷的な内容になってしまいまいした。

時代における変化の風は抗うことが出来ません。

結局、変化に対応できてこそ生き延びていけるのですから。

さて、弊社の生き延びるためのあがき、その2です。

座禅草厨子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日紹介した箱型厨子を一歩進めたデザインです。

箱本体は櫤(たも)材で、欅杢目の箱と入れ子にして開けたときの荘厳さを強調しています。

この箱の曲面は、厚さ1ミリに割いた単板を型に入れ作る成形合板という技術を採用しています。

扉は、欅杢目を3枚単板による成形合板にて製作しています。

仕上げは、櫤部分は、ソープフィニッシュ。欅杢は全て拭き漆です。

28φ径LEDの超小型ダウンライトを仕込んでいます。トランスは台下に設置しました。

 

バタフライチェア

天童木工さんで扱っている柳宗理さんデザイン、往年の名作バタフライチェア

 

 

なお、補足ですが、成形合板技術を使った製品としては、天童木工で扱っている柳宗理のバタフライチェアなどが有名です。

 

 

 

 

 

 

 

私たちは、あえて、技術を公表しています。この形にするのにとても時間がかかっています。それは、本物の材料を使用しているからです。無垢材はその設置する環境で反りの問題が大きくのしかかります。

特に銘木と謳われる杢目は材料に聞かないとその動きを読むことはできません。

それらの癖を読みカタチにすることこそが挑戦で有り、技術の粋でもあるわけです。

実際にやってみて体に染み込ませる時間がどうしても必要です。

 

次回は、扉を遊んだ厨子を紹介します。

欅杢の未来予想図-その1

欅の杢目は、男らしい荒々しい杢目が大変魅力的な材料です。

ただ、現代社会では人気の無いものになってしまい、先代が後々に作りたいと考え、茶箪笥などの鏡板として使用できるような小さなケヤキ材のブロックがたくさん不良在庫しています。

このすばらしい素材をどう活かしていくか長年頭を悩ませていますが、これといった改心の案が出てこず今に至っています。

そんな折、ふと思いついたのが厨子の扉にしてみてはどうかをカタチにしてみたのが下のようなモノです。

厨子とは、お位牌などを安置する仏具の一種です。現代では、結構オシャレなモノが出てきているのと、時代の反映か、祈りの世界が個人化しており若い女性が自分用に厨子をあつらえる方が増えているとのことです。弊社は、なぜか宗教関係のお仕事を頂く機会も多く、キリスト教、仏教は言うに及ばず新興宗教の礼拝堂に祭る祭壇を良く作らせて頂くことから、少々工夫してみようと作った物です。

箱厨子

単純箱形のシンプルな厨子です。

箱厨子の扉

拭き漆を施した欅の杢目