昨日は、打合せのため東京へ。早めに行って国立博物館に国宝展を見に行きました。
今回の国宝展は、祈り、信じる力と称して、仏教、神事に視点を合わせ、日本文化形成の精神を見つめ直すというコンセプトのもと展示物を形成したとのことで、楽しみにして赴きました。
人々の祈りや信仰がどのような形を結び今に伝わっているのか神や仏と、人の心をつなぐ役割を担ってきた『かたち』を様々な手法、作品を展示しています。
かく言う弊社でも、自社在庫の欅材を有効利用しようと言うことで、厨子の開発に力を注ぎ、自然の作り上げた銘木の持つ杢目を祈りのかたちとしていろいろと工夫を凝らし、栃木県のデザイン大賞に入選するに至りました。
想いをかたちに込める心を少し体現できたような気がします。また、この国宝展の展示物を鑑賞し、その背景を顧みることで、新たにものを作る、その中に心を込める意義を見直す事ができました。
それにしても、例の金印は、スゴい存在感でした。一世紀に伝わり、この金印が、ひとつの文字文化の始まりを示していたとのこと。
文字が、記録以外に人々の価値観を大きく変えた衝撃的なものであったとの記述に感動しつつ、その時代背景でものや事が大きく関わっていたということを実感できる象徴的なものの集まりが国宝であることを体現できました。
改めて国宝の意義を考えさせられる展覧会でした。
その後、打合せを終え、少し時間があったので、次女と夕食をしようと連絡したところ、なんと、学校の授業で2週間の京都、奈良の文化研修帰りで丁度東京駅に着いたばかりというタイミング。程なく、上野で待ち合わせをし、夕食をしつつ、仏像談義に花を咲かせました。
充実した一日でした。